歯のない入れ歯 Yokota Perio-denture(ペリオデンチャー)とは
ペリオデンチャーとは
「動揺を起こしまだ欠損の無い歯列に装着する固定装置」と「欠損歯があり残りの残存歯を固定する目的で片側2本以上のワイヤーを入れた」場合の義歯の名称です。
※ペリオデンチャーの素材はプライマーを使用すればリベースが簡単にできるTUM専用樹脂を使用しています。
動揺を起こしまだ欠損の無い歯列に装着する固定装置の症例
欠損歯があり残りの残存歯を固定する目的で片側2本以上のワイヤーを入れた症例
Yokota Perio-denture(ペリオデンチャー)はこんな患者様へYokota Perio-denture
6番又は7番が一歯抜けて悩んでしまうケースが多い患者様へ
いろいろな理由で出来ない患者様に、 Brと義歯の中間のような存在でペリオデンチャーを提案します。
- 健康な歯を削ってBrにしたく無い
- 動揺があっても抜きたく無い
- 小さな義歯を入れても装着しない
- インプラント骨量、手術が苦手
- 料金が高い
団塊の世代に歯周治療の必要な方が多く存在し、少ない削合で動揺も防止出来て欠損も補綴出来る着脱可能でプラーク管理も定期的に出来るペリオデンチャーです。
今まで対応出来なかった患者さんに適応出来る新しいビジネスモデル
歯牙の動揺を止めるペリオデンチャー
6番7番に根分岐部病変が認められ、特に7番に動揺度2度が存在する。この動揺が将来的に歯周病の悪化することが予測される。そこでペリオデンチャーの装着により動揺を抑制してこれを予防することにした。4年経過したが、徹底したSPTと動揺の抑制により、分岐部病変の再発は一度もない。動揺の抑制の効果に注目してください。(野田ら:日本歯周病学会発表 2010年)
症例 患者氏名:I.M(74歳) 女性 治療期間:H.19.6.16~H.23.12
ペリオデンチャー装着前(平成19年6月)
骨吸収と分岐病変があるが、徹底したプラークコントロールとPMTCによる口腔の管理ができている。
ペリオデンチャーをセットして動揺というリスク管理により骨安定してくる。
(写真提供:横田誠先生)
装着2年後(平成22年8月)
骨吸収は残存しているが歯周ポケットの深化は無く、歯周組織は安定しています。
(写真提供:横田誠先生)
歯の動揺度
(7番のみについて記す) ペリオデンチャーを装着する事により動揺が抑えられています。
長所
- 歯の削合が少ない
- 歯周治療後に残存する動揺の固定効果がある
- 近遠心方向と側方の揺れを防止する
- 着脱式で口腔内の清掃が可能
- 咬合力が上がる
- 不安感の強い患者に向いている
- 審美性がよい
- 矯正後の保定装置に使える
- 歯槽骨の改造と歯根膜繊維の再構築を起こして固有歯槽骨が出来る
適応症
- 歯周治療後動揺歯が混在している
- 暫間固定後、頬舌的動揺が残る
- アタッチメントロスを生じた歯
- 臼歯の動揺
- 多数歯に及ぶ固定
- 咬合力が強すぎる人
- 7番欠損を含む固定
- アブフラクションタイプの患者における咬合力分散
禁句症例
- プラークコントロール出来ていない患者様
- 急性症状がある患者様
- 咬合させることで症状が悪化する可能性のある患者様
- 可轍式を嫌う患者様
試適は必要ありません。一回で完成します。

今まで歯の動揺が激しく1度動き始めた歯は中々止めることができずにいました。しかしここに来て横田誠先生の研究から動揺を止めれば根の周りに石灰化が起こり歯は再び固定されるという事がわかりました。
そこでいかにして歯の動揺を防ぎ、患者さんが持っている歯で一生咬む事の重要さを認識出来れば、必要なところにインプラントを埋入して、又自分の歯の部分は横田メソッドで歯を保全する。
その患者さんが持っている自然な状態をなるべく長い間保持して行こうとする考え方です。
歯周治療を重ねてその患者さんが持ちうる歯を最大限に生かし一生涯自分の歯で咬める様メンテナンスし、患者教育も行って行く手法を言います。
また今後症例を重ね残るであろう歯の改善率を公表します。 (写真提供:横田誠先生)
2014年3月1日以前に弊社と取引のある先生、もしくは、ペリオデンチャーセミナーを受講した先生以外で横田塾受講者が、ペリオデンチャーを使用出来るようになりました。
ぜひ、横田塾受講希望の先生は横田誠先生<dent.yokota@gmail.com>までご連絡ください。
ペリオデンチャー印象時の注意
歯周病が大きく進んだ歯は印象のとき歯を失う時がありますのでご注意ください
歯周治療を始め状態が良くなり始めましたら先生の思う時期にペリオデンチャーをセットして歯を固定しましょう。咬合調整装置として早期接触を改善し臼歯全体が均一に咬合圧がかかるように、あらゆるマイナス要因を排除をしてその歯を残すように努めていけばいい結果が出ると思います。
正確な印象が必要ですので個人トレーを必ずご使用下さい
歯冠空隙にWAXや寒天で軽く埋めて頂き、少し柔らかめの印象材で印象した方が優しいかも知れません。
どこにワイヤーを入れるのでしょうか?
ペリオデンチャーを入れたまま物を食べるとき頬舌的に開かないようにする為にワイヤーを入れて補助します。
0.8mmをメインで補助を0.7mmです。0.1mmしか違いは無いのですが見た目はかなり変わります。
前歯は審美性の観点からなるべく避けて、臼歯部の入れやすいところを選んで複数本入れて下さい。後は正確な印象さえあればきっといい結果を得られると思います。
患者さん御自身の天然歯でずっと過ごしていけますように願っています。
ペリオデンチャー症例写真(特許:2009-35556号)横田誠先生提供
72歳 症例写真
60歳女性 歯周治療開始から20年経過生じた動揺に対する処置
ペリオデンチャー症例集
- 詳しくはペリオデンチャー症例集をご覧ください。
ペリオデンチャーの特許内容
- 詳しくはペリオデンチャーの特許内容についてをご覧ください。
ペリオデンチャーQ&A(横田塾塾長横田回答)Perio-denture
横田誠先生がお答え致します 。
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- 1. グルーブを掘った歯は将来どのように対応していくのでしょうか?
- 良く研磨しておけば何もしなくてよいです。想像するとそのよう な心配が出ます。私も当初そうでした。しかし、患者さんはそこを問題にする人はいません。
歯 を僅か削ることで歯が長期に保存出来るエビデンスについて術者が患者に十分にできるよう横田事前対応型歯周治療を学ぶ必要があり ます。
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- 2. ワイヤーグルーブの位置の特定の仕方を教えて下さい。
- 基本的には全歯間部に通ます。削るのが嫌な人はいませんが、気になる時は遠心レストと近心ワイヤーでも結構です。場合によれば、0.5mm~0.7mmのワイヤーを使えば削る量はかなり減ります。
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- 3. 動揺歯の具合で残すべきなのでしょうか。また判断はどのように下せばよいのでしょうか。
- 1度以上、臼歯部ではペリオテスト値が7以上を示す歯です。かつ、頬舌的動揺が大きく、連結固定でも動揺が残る症例とすることでしょう。
平成24年に行われた「横田誠先生歯周治療33の理論と7つのメソッド&ペリオデンチャー習得セミナー」においての質問について応答です。
福岡県セミナー
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- 1. とても動揺の大きな歯は負担にならないのでしょうか?
- 重度の動揺歯という事は相当に挺出している事がうかがわれますので、装着状態での徹底した咬合調整が必須です。尚、垂直方向の負荷により歯が動くと、P-dentureAI樹脂の弾性で僅かに広がって咬合力を吸収します。同時に側方力は樹脂と中のワイヤーのサポートと次に顎堤に分散することで、連結冠固定では難しい固定効果が得られます。
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- 2. 今回のセミナーDVD販売について教えて下さい。
- 今回のセミナー資料を(図やグラフ)DVDにて販売予定です。(※現在、準備中)
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- 3. 全ての歯に動揺が有る場合ペリオデンチャーの適応でしょうか?
- フルアーチを開発していますので適応です。模型の写真を送ってください。検討します。
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- 4. ペリオデンチャーは夜は装着したままでしょうか?
- どちらでも構いません。歯ぎしりのある方では装着したままが良いです。
鹿児島セミナー
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- 1. Pーdentureの固定は動揺歯のみで大丈夫ですか?
- 動揺歯のみでも大丈夫です。ペリオデンチャーは歯列を一塊としてスクラムを組んで咬合力を発揮します。同時に側方力は顎堤に分散することで、連結冠固定では難しい固定効果が得られます。勿論、可能な限り動きの少ない歯が入っていた方が良いです。
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- 2. 7番後方を支えるため8番を残した方がいいでしょうか?
- 正常に生えている場合は残した方がいいです。しかし、ご存知のように智歯が正常に萌出している頻度は非常に低いです。
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- 3. 傾斜した8番など残しておいた方がいいのでしょうか?
- 殆どの傾斜した8番は7番に対して良い影響を及ぼしません。したがって、抜歯した後、7番や臼歯部が揺れている場合は、ペリオデンチャーは7番を後ろから支えるために8番の役割をするのです。
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- 4. proximalcontactの喪失による咬合力の減少、歯周病への影響は?
- proximalcontactの喪失は3次性咬合性外傷を生じさせます。
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- 5. 欠損歯がある場合パーシャルデンチャーとしての応用も有るのでしょうか?
- その通りです。パーシャルデンチャーの役割があります。欠損があれば増歯してください。7番がない場合は、ほとんどのケースで7番を増歯します。
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- 6. 基本治療中に用いてもいいのでしょうか?
- 行って良いです。動揺や早期接触は歯周病の増悪因子ですから基本中の動揺の抑制は当然行って良いです。さらに、本装置は早期接触検出装置でもありますから、簡単に咬合調整が行えます。基本治療中に装着した場合は、咬合調整を十分に行ってください。
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